チューリップ、カラーの切花・球根生産販売。新潟県から産地直送でお届け。moois(モーイス)

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ここではカラーの育て方を解説します。
チューリップ日本一のこの胎内市は、何を隠そうカラーでも新潟県一なのです。 日本一ではありません(^^
カラーの産地は他にも千葉・福島・長野・北海道などがあります。 高冷地が多いですね。

カラーは大きく分けて、水の好きな湿地性種と、水があまり要らない畑地性種に大別されます。
さらに畑地性種は、小さいけど花がたくさん咲くミニカラーと、大きくなるけどあまり花の咲かないハイブリッドカラーに分かれます。
その辺の庭に毎年咲いている白く大きいカラー湿地性種ですね。 湿地性種はあまり手が掛からないのですが、花の色が白かグリーンしかありません。
その点、畑地性種は花色が豊富で、白・ピンク・赤・黄・オレンジ・黒・紫などバラエティーに富んでいます。 しかし畑地性種の栽培はそう簡単にはいきません。

ちなみに、ここで解説するのは畑地性種の方です。
チューリップの育て方と同じく、本職の農家の仕事を紹介しながら解説していきます。
カラーはデリケートで、上手に育てようと思うと難しい部類に入ると思いますが、頑張って育ててみましょう。
重要なポイントは赤字にしておくので参考にしてみてください。

※写真がまだあまり無いので後々追加します。完成は来年でしょうか。



カラーの品種データベース




カラーの球根を植える前に、できれば球根を消毒しましょう。
カラー軟腐病に非常に弱いです。 植える前の球根消毒は必須と言ってもいいです。
農薬を使うので一般家庭では難しいかもしれませんが、やるとやらないでは全然違います。
なにしろ球根の値段が高いですから、出来るだけのことをやって大事にしたいものですよね。
ちなみに、なぜカラーの球根は値段が高いのかというと、球根を生産している農家さんでも腐るからです。
真面目にやっていても腐ってしまう分、高い値段で売らないと採算が取れないわけですね。
まぁそれくらいカラー軟腐病に弱いということです。
軟腐病の薬としては、一般的にはアグリマイシン・スターナ・アタッキンなどですね。
私はこの中の1つか2つを各1000倍で水に薄めて、その中に球根を30分浸けておきます。
消毒が終わったらなるべく早く乾かしましょう。
ずっと濡れたままにしておくと、消毒が原因で腐敗を助長するかもしれません。 本末転倒です。




球根を植える前に、さらにジベレリン処理をしましょう。 ジベレリンというのは植物ホルモンのことです。
この処理をすると畑地性カラーの花の咲く本数を上げることができます。
・・・というか、この処理をしないと畑地性カラーはほとんど花が咲かないこともあります。
詳しい処理方法は企業秘密(というほどでもないが・・・)なので省略します(^^;
一般家庭でやるのは少し難しいし面倒だと思います。




さて、いよいよ植え付けです。
カラーは植えてから1~2か月で花が咲いてきて、それから1か月間くらい次々と花が咲きます。
カラーは寒くなると生育しなくなって休眠に入るので、
それらのことを考えると植える時期は4月~8月くらいがいいと思います。 9月以降に植えると花が終わる前に寒くなって休眠してしまうかもしれません。
遅い時期に植える場合は、それまで球根を冷蔵庫に入れて芽が伸びないようにしておきましょう。

カラーは太い根がかなりたくさん出ます。 なので、
あまり密植せずに植えるといいです。 縦横30cmくらい離して植えればベストでしょう。 根が伸び伸びと張らないと、花の咲く本数にも影響することがありますからね。
あと、カラーの根はユリと同じく球根の上の方に出るので、植え付けの深さにも気を付けるといいでしょう。 
せめて10cmくらいの覆土は欲しいですね。 浅いと根が地上に出てきて、これまた生育に悪影響が出ます。




植えたら水をたっぷりあげましょう。 基本的に畑地性カラーは水をあげ過ぎると腐れるので、水加減にはかなりの注意が必要ですが、最初に根が出るときくらいは水分が必要です。
その後はやり過ぎに気を付けながら水をあげてください。 カラーは深く植えるので、そう簡単には球根周辺は乾かないと思います。 少しくらい乾いたところでカラーはぜんぜん大丈夫なので、水やりはほどほどにしましょう。

カラーの芽球根を植えたらその上に敷き藁などをするといいです。
写真のは敷き藁ではなくてマルチですが、とにかく地温を下げる工夫をしましょう。 カラーは暑さに弱いので、地温や気温が高すぎると咲いてくる花に悪影響が出るので注意です。
ちなみに写真は植えてから10日くらい経った状態です。
調子がいいと簡単に芽が出てきますが、球根にパワーが無かったり、休眠からよく目が覚めていない、などの理由でなかなか芽が出てこないこともあります。 春に植えた時もまだ地温が低いために芽の動きが鈍いです。 なかなか芽が出ないと「腐ってるんじゃないか」と非常に心配になりますが気長に待ちましょう。 もちろん本当に腐っているときもありますが・・・(>_<)
カラー栽培するには不安に耐える精神力も必要です!
カラー生育期植えて1か月くらいでこんな感じになります。
この頃にすでに腐ることもあります。 葉が融けてパタッと倒れるようだと腐っているので諦めて掘り起こしましょう。 放っておくと周りに腐れが伝染するかもしれません。
カラーは光があるとよく花が立つので日当たりのよい場所に植えるのがいいですね。 でも暑さに弱いので、そういう意味では少し日影がいいです。 その辺もカラーの難しいところですね(^^;
相変わらず水のやり過ぎには気を付けます。
巨大なイモムシげげっ!!
私はいろいろな花を栽培していますが、カラーにだけこの虫がつきます。 カラーはサトイモ科なので、この虫はきっと「芋虫」の類でしょう。
写真からは分からないかもしれませんが、大きさは太さ1cm長さ10cmくらいあります。 かなり気持ち悪いです。 小さい虫なら踏み潰すということもできるのですが、この大きさでは踏むとこちらに精神的ダメージが来そうです。
カラーを育てるならこの虫は避けては通れないかもしれません。 カラーを栽培するにはこの気持ち悪さに打ち勝つ心も必要です!
幸い殺虫剤で簡単に死んでくれます。 ただこの大きさで死なれても結局気持ち悪いのですが・・・(>_<)




ガーネットグロー時期により、植えてから1~2か月で花が咲いてきます。
カラーの花は、葉が変形したものであり、良い環境下だと葉が多く花に変わり、結果として花がいっぱい咲いたということになります。 先に説明したジベレリン処理もこのメカニズムを手助けするものです。
逆に、気温や地温が高すぎたり水が極端に少なかったり、球根自体にパワーが無かったりすると、花が咲かずに終わった(葉が花に変わらなかった)ということもあります。
ミニカラーは上手に育てると1球から10本くらい花が咲きます。 
さて、私たちは商売なので花を引っこ抜いて市場に出荷します。
ガーデニングで楽しむ場合は花を取ることもないのかもしれませんが・・・。 これは確信が無いのですが、チューリップも花を摘まないと良い球根が出来ないように、カラーも花を咲かせたままでは球根には良くないかもしれません。
幸いカラーは株元から花だけ抜いて葉を残すことが出来るので、花は花瓶に挿して楽しんで、球根はなるべく養成してみるというのもアリだと思います。 まぁそこは人それぞれですけど。




養成中のカラー1か月間くらい花が咲き続けたあと、すぐには球根を掘らずにしばらく放置します。 球根が太る期間を確保するためです。 十分に力を蓄えた球根でないと長い冬は越せないかもしれません。
くどいようですが水のやり過ぎには気を付けましょう。 もっとも露地に植えてある場合には雨があるのでどうしようもないですけどね。

水分が多い方が球根の太りが良いのは確実なようです。 ただし腐れる確率も上がります。 なので写真の様にビニールハウスの中で栽培して、自分の好きな分だけ水をあげられるというのがベターなわけですね。 ただビニールハウスはカラーにとっては暑すぎですけど。
いちばん良いのは、露地に植えて雨避けをすることですね。
カラーの葉を刈る寒くなってくると自然と葉が黄色くなってきます。
葉が黄色くなってきたら球根を掘り上げます。

ただ、掘り上げてから球根を乾かす期間も必要なので、私は葉がまだ元気でも10月中に掘り上げてしまいます。
少ない球根なら家の中で乾かすことも出来るので、そんな心配はしなくてもいいかもしれませんが。
掘り起こしたカラー球根普通にスコップで掘り上げます。
球根がかなり深めに植えてあるので傷つけないように注意します。

丸々と太った真っ白い球根が出てきたら大成功! かなりのパワーを溜め込んでいます。
逆にそれほど太っていなくて肌もあまりキレイじゃない球根が出てきたら・・・ちょっと残念賞です。

カラー球根球根を掘り上げたらそのまましばらく乾燥させて、カラカラに乾いたところで葉と根を取り除きます。
葉を取り除いた部分に来年の芽があるはずです。 無理に葉を取ろうとするとこの来年の芽を痛めるので、ちゃんと乾いてからやりましょう。





あとは来年植えるまで球根を貯蔵します。
カラーは寒さに弱いので貯蔵場所には少し注意します。 弱いと言っても、最悪凍らなければ大丈夫なので、地域にもよりますが家の中に置いておくだけでいいでしょう。 でも球根はいちおう休眠しているので、あまり暖かい場所も良くないです。 気温5~10℃がいいでしょう。
貯蔵温度も大事ですがそれよりも
大事なのが、冬になる前に球根を完全に乾かしておくことです。 掘り取りの時期が遅くなったり球根がちょっと腐っていたりすると、なかなか完璧には乾いてくれません。 生乾きのまま冬に突入してしまうと、気温が低くなるためになおさら乾かなくなって、春までに腐れる確率が上がってしまいます。 私もそんな失敗を何度もしてきました。 せっかく上手に球根を作り上げたのにここでコケないように気を付けましょう。




ザクッと説明してきましたがいかがでしたでしょうか?
私もカラーの栽培を始めてかれこれ8年くらいになります。(2011年の時点)
年々スキルが上がっているのは実感しているのですが、思いもよらないことが起きたりして今でもよく失敗しています。 カラーの栽培はそれだけ難しいということですね。
・暑いのは嫌いなくせに光は欲しい(>_<)
・水分だって欲しいはずなのにやると腐れる(T_T)

このわがままな2点をどうするのかというのがカラー栽培のポイントです。
まぁそんな花をどう上手く育てるのかというのがまた楽しみな点でもあるわけですが(^^)


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